悪性腫瘍です。 治療の効果は期待できますか?

 

がんと一口に言ってもその種類、進行度、ご本人の体質・気質・体力・価値観などそれぞれの条件は全く異なります。西洋医学にもとづいた現代医療の標準治療を受けていらっしゃる方も、手術や化学療法は受けずに代替医療を中心に治療していこうとお考えの方、あるいは積極的治療ができないと医師から診断を受けた方のもいずれにしても自然療法鍼灸治療を取り入れるメリットは計り知れません。

鍼灸治療が近年まれに世界的に人気を集めはじめている理由は、その効果の高さです。鍼治療だけで、直接がんを縮小させたり消失させたりすることは私の経験上ではないと言えますが、鎮痛剤では取り切れない痛みやだるさなどを軽減させたり、西洋医学的治療と並行して治療することによって、癌が縮小してQOLの質を上げたという他の先生方のお話や、報告、記録はあります。

鍼灸は特にがんに対しても、現代西洋医療を補完する一手として期待されているのです。
 

厚生労働省の研究班が作った「がんの補完代替医療ガイドブック」によると、鍼治療はがん患者さんの以下の症状を治療対象としています。

 

●痛みや息切れなどの身体症状の軽減
●心理的・精神的苦痛の軽減
●生活の質(QOL)全般の改善
●抗がん剤の副作用である吐気や嘔吐の軽減。
●手術後の腸閉塞の予防
●乳がん治療の副作用である顔面紅潮・のぼせの治療

がんにもとづく様々な苦痛の軽減

  • 倦怠感、気力と体力の低下

  • 痛み、しびれ

  • 息苦しさ

  • 便秘・下痢

  • 食欲不振、悪心、嘔吐

  • 胸水、腹水、むくみ

  • 不眠

  • うつ、気分のおちこみ

 

これらの症状は 進行したがん自体によっておこる場合と手術、化学療法、放射線療法、ホルモン療法などの副作用や後遺症としてあらわれる場合があります。そして症状の現れ方は精神、心のあり様によって大きく左右されるのも事実です。いずれにしても鍼灸治療自然療法により症状が緩和・軽減できた症例が沢山あります。現代医療の緩和ケアは基本的に薬物投与が中心です。薬の副作用をおさえるために新たに薬を重ね、内臓の負担を増加させているのが現状です。鍼灸治療自然療法を活用することで、強い薬を使う必要がなくなったり量をへらすことができるのは大きなメリットです。

余談ですが、アップル社の最高経営責任者(CEO)故スティーブ・ジョブズ氏は、生前、鍼治療を取り入れて膵臓がんと闘っていました。ベストセラーとなった自伝『Steve Jobs』(邦題『スティーブ・ジョブズⅠ・Ⅱ』)によると、ジョブズ氏は手術を受けながらも、鍼治療や食事療法といった代替医療を続けたとされています。

検証も世界中で積極的に進められています。

 

鍼治療の適応や効果・治効のメカニズムは、科学的に未だに不明な点が残されていますが、現在アメリカ国立衛生研究所ほか、日本、中国、韓国、ヨーロッパを含む各国の研究機関で客観的な研究が進められています。中には、痛みや吐き気などを軽減する効果をハッキリ示す研究もあります。

2010年には、世界的に権威のある科学雑誌『ネイチャー・ニューロサイエンス』に鍼治療の有効性を示した論文が掲載されました。アメリカ人の医師が行ったマウスによる実験で、「足三里」というツボの刺激が、鎮痛作用をもたらすメカニズムを突き止めました。

また、日本の統合腫瘍学会は、2009年に発表した「がんの統合医療ガイドライン」で、以下2つのケースについて「推奨度:強く薦められる(質の中等度の科学的根拠あり)」としました。

*放射線治療に伴う口内乾燥症に対する鍼治療
*閉経後の女性における血管運動性の症状=顔面紅潮に対して、薬物治療で効果が認められない重篤な症状を抱えている患者が、鍼治療の臨床試験へ参加すること

なお、がんの患者さんが鍼治療を受ける際には注意点があります。 医療用の鍼は基本的に安全なものですが、まれに出血あるいは内出血を起こすことがあります。健康な人であれば、ほとんど問題にならない程度ですが、抗がん剤治療によって出血を止める細胞の血小板が少なくなっていたり、がんが進行して出血しやすい状態になっていたりする場合には十分な注意が必要です。

治療例

・多発性骨転移の肋骨の痛みを、数ミリ皮内鍼を置くことにより改善

・乳癌の術後に副作用として起きた、首の引きつりと肩の挙上困難を鍼とびわの葉温灸で改善

・肺癌による腹水を手足のごく浅いはりと、日内鍼により改善

・胃癌に対しての抗がん剤治療による副作用で、黄疸、ムカつきを手足のはりとお灸により改善

・卵巣癌による術後の副作用として極度の便秘を、手足の鍼灸で改善

・大腸癌の骨盤転移による激しい痛みを、手足の鍼とお灸によって、モルヒネの量をごく少量のみに

追跡させて頂いた患者さんでは、まだ腫瘍消失の確認は取れていませんが、他の先生方のお話や古書、臨床報告、論文には記載があります。患者さん、ご家族が一番納得いく方法が一番良いことだと考えています。その為のサポートは出来るだけさせて頂きます。

また、当院では出来るだけ自宅でできるお手当の方法もお伝えしております。

遠方にお住まいで、ご本人が来院困難な場合にはご家族の方にお越し頂き、手当て法を実演して覚えて頂いてご自宅で患者さんに手当てして頂くことも可能です。

琵琶(びわ)の葉温灸、ショウガシップ、里芋パスター(腹水)等 そばパスター(胸水)

ご家族でできるオイルマッサージ(幹部やリンパ節は避け)

がん患者さんに対しての特に鍼治療は、非常に浅いはりが中心になります。